5月25日:流れに乗ること、自ら盛り上げること

ひたすら仕入れた本の詳細をECサイトに登録していく日だった。今週仕入れた本には、アラーキーものがいくつか。自分がずっとずっと欲しかったものも。今日からタカ・イシイギャラリーでアラーキーの展示が始まっているし、7月には写美で「荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-」も始まる。それに合わせて記事を書いたり展開を作れたらと思い、店長に仕入れをお願いしておいたのだ。

 

表参道ヒルズで「男ノ顔」展にたまたま行ったことはあったものの、本気で好きになってから(///)アラーキーの展示を見るのは初めて。今からうずうずしている。プリントを目の当たりにしたとき、どんな気持ちになるだろうか。自分の家族に対しての想いは少しまとまるだろうか。そして、一気にこんなに展示をやるので、ぶっちゃけ余命が心配。後悔しないように、全部観に行こう。

www.takaishiigallery.com

お昼過ぎには刷り上がったばかりの「ソール・ライターのすべて」も再入荷。昨日行った展示は本当に良かったので、売り切れになるほどみんなが買いたくなる気持ちも分かる。ただ、自店のイニシャルがチキって少なかったので、バイヤーとしてはここを読んで多めに仕入れておけば良かったな〜とちょっと悔やむ。それにしても、意外とソール・ライターが知られてることにびっくりした。この展示が開催されると知ったときは、自分は名前を聞いたことがあるくらいだったから(自分の知識なんてまだまだ浅いけど)。

 

SNSでひとしきり再入荷情報をポストして、入ったら連絡して欲しいと言ってくださったお客さんにもメールを送る。インスタグラムにも画家の椎木さんが買いに行きたいとコメントをくれたので、取り置き。やっぱり反応があるのは嬉しい。こうしてちゃんと自ら盛り上げることが大事だな、と本当に思う。うちは商品の90%が古本なので、トレンドの波をつい逃してしまうのだ(古本も価格が変動するからタイミングが命でもあるんだけど……)。新刊の出版や展示情報は常に入れておかないと。進行は遅れているようだけど、ソール・ライターのヌード写真集(本人のじゃないよ)『In My Room』もシュタイデルが作っているみたいなので、非常に楽しみ。展示で一部のプリントを観たけど、すごく美しくて。この情報は展示のプレスさんから教えてもらった。いろんな人に会って話しておくことも大事だ。受け身では責められるわけはないよなと。
今回の展示に併せた特設フェアは、自分たちのお客さんになって欲しい人たちに自分たちを知ってもらう目的がある。そして、まだまだその人達が知らない良い(写真)作品を知ってもらったり、自分がまだ知らない良い作品を教えてもらったりしたい。

 

今、アメリカの写真史を勉強している。特にウォーカー・エヴァンスロバート・フランク。決定的な1冊を出した写真家が、どんな功績を残したのか。前述の人たちが多くの写真家たちに影響を与えたもんだから、今となっては近しいものもたくさんあって、「なんでこの人がこんなに崇められてるの?」って疑問がすごく湧く、さすがに50年以上前の作品だから。しかも、アンリ・カルティエブレッソンみたいなひと目見てハッとするようなスタイルとは違って、写真の在り方を変えた概念系というか。だからこそ、知れば知るほど面白いし、見れば見るほど見方が変わるんです。明日には記事を公開できるよう頑張ろう。あー写真大好きやなあ。